境界かつ限界

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境界かつ限界

健忘症の備忘録

LA LA LAND(ラ・ラ・ランド)に見る現代の闇。

タイ 映画・ドラマ

プーケットの重圧に耐えかねたら、映画館へ避難!

プーケットはビーチリゾートなので、現地人を除けば欧米人のイケイケの方々が人口の9割以上を占めてました。そんな中、アジア人ボッチである私は完全に浮いてしまいます。ですから、ボッチを避難させるシェルターにもなりうる映画館へ足しげく通い、滞在中3日間のうち3本も映画を見てしまいましたので、今回はそのレビューをしてみたいと思います。見た映画は・・・

  1. Passengers(邦題未定)
  2. LION/ライオン ~25年目のただいま~
  3. LA LA LAND

です。以下ネタバレです。

 

Passengers 5点/10点中


'Passengers' (2016) Official Trailer | Jennifer Lawrence, Chris Pratt

あらすじ

  1. 地球から別の惑星に移住する宇宙船に乗ってる。
  2. 冷凍保存的なやつでみんな眠ってるが、誤作動でクリスプラットだけ目覚める。
  3. 冷凍保存状態に戻りたいが戻れない。惑星に到着するのは90年かかる。孤独にさいなまれる死にたくなる。
  4. 寂しすぎて、ジェニファーローレンス様を冷凍保存状態から解凍する。
  5. 船は二人しか起きてないので、ジェニファーローレンス様と恋愛ごっこをする。
  6. ジェニー様が真実を知ってぶち切れ。(殺された!!とわめく)
  7. 船が故障して沈没しかける。
  8. クリスプラットが命を呈して、沈没を阻止する(よっ!ヒーロー!)
  9. ジェニファー様がクリスを許し、再び結ばれて、ハッピーエンド。 以上。

これ以上何もありません。

感想

くそ商業主義映画でした。今までの、SF映画ロマンス映画の焼き増しです。新奇性は何もありません。中盤以降、ストーリーになんの裏切りもなく予想通りの展開なので眠れます。ストーリーはあまりにもつまらないですが、クリスプラットの筋肉イケメンぶりとジェニファーローレンス様の少し影のある美貌を見たい人は満足だと思います。それを、見せつけるためだけの映画です。ちなみに、パッセンジャーと検索するとアンハサウェイの映画が出てくるので、おそらく邦題は別のものになると思います。わたしがつけるとしたら、ラブ・イン・ザ・スペースシップでどうでしょうw

LION/ライオン ~25年目のただいま~ 8点/10点中

LION Trailer | Festival 2016

あらすじ

  1. 実話。インドのくそ貧乏な母子家庭?の子供であるサルー(4歳くらいの少年)が主人公。
  2. 母親と兄と妹と四人で暮らしていたがあまりに貧乏すぎて窃盗もしていた。ただ、母と兄に非常に愛着をもっていて、優しい二人との交流が鮮明なエピソードとして時間をさいて描かれている。これが重要。
  3. 兄と一緒に出かけたときに、誤ってはぐれてしまい1500kmほど離れた別の土地へ電車で行ってしまう。
  4. 一人でホームレス生活をしていたら、警察に保護され施設に収容される
  5. 家に帰るために母親を探すが見つからないので、オーストラリアへ養子にもらわれることに。
  6. オーストラリアのニコールキッドマン様の家庭では恩寵される。(ニコールは自分の子供が産めないわけではない。養子は進歩主義てきななっそうによるもの)
  7. 大人になって、ガールフレンドができたり、勉強もできて充実しているが、自分のルーツが気になるお年頃になり、インディアが頭からはなれない
  8. 懊悩。が、google earthと幼いころの記憶と論理的思考により自分の故郷を発見!
  9. インドへ会いに行く。母親と感動の再開。兄は死んでた。めでたし。めでたし。

以上です。

感想

感想としては、ありえそーって感じ。。っていうか実話なので実際に起こった話なんですが、演出がすごくうまくてリアルでした。何がリアルかというと、まず、インドでのはぐれ方。人口密度が高い、人に余裕がないのでよその子供を構ってられない、子供の乞食もたくさんいる、地方によって言葉がちがう、子供を誘拐して売り飛ばす業者?がいるなど最悪の条件がそろっているので、幼い子供ひとたびはぐれると家に戻れないという状況とその恐怖感。インドでは毎年20000人の子供が行方不明になってるとのテロップが映画の最後に流れて、えっ!って感じでした。

あとは、子供時代の思い出ってすごく深く心に刻まれるもので、インドのくそ貧乏時代の思い出の描かれ方がうまいです。大きくなったらお菓子を買えるほどお金持ちになるんだ!と兄と笑いながら話したエピソードとか、けがをしたときに母親に大切に扱われて感じた愛のエピソードとか、ど定番ですけど「貧乏×愛」のエピソードはぐっときます。これを「節子ドロップ効果」と名づけましょう!

もう一つのテーマはリベラルオーストラリア夫婦の苦悩です。主人公以外にもう一人養子に取っているのですが、そいつが適応障害というか出来損ないとして描かれているんです。子供がうめるのにあえて養子を取るという究極のリベラル的選択をしたが、どれだけ愛を注いでもやはり完全にうまくいくということはなく、兄弟間での確執や主人公の実母への執着があるのでニコールは苦悩するのですが、それもありそーな話です。

そして最後に、グーグルアース!ITの進化で数年前に比べると本当に地球が小さくなったと感じます。グーグルマップとアースとストリートビューで探せない場所はもはやほとんどないのではないかと思うくらい便利ですよね。私なら副題を~母を訪ねて三千里もとい母を訪ねてグーグルアース!~と名付けます。それくらい映画の中でも活躍します。

とまあ、一つ一つのエピソードが本当にあるあるエピソードで演出もうまく、ホロリときてしまいましたが、一つケチをつけるとしたら大人になった主人公の肌の色がインド人にしては白すぎるし身長も高すぎてイケメンすぎたことです。母親に会いにインドに行ったときに街中の生粋のインド人に囲まれるのですが、一人だけ周囲から完全に浮いていて吹きましたw

LA LA LAND 9.5点/10点中


La La Land (2016 Movie) Official Clip – “City Of Stars”

あらすじ

  1. LAでクラシックなジャズで身を立てたいというライアンゴズリングと女優になるという夢をもつエマストーン。
  2. 二人は自らの夢のために下積み時代を頑張っている。
  3. そんなみじめな状況で二人は出会い恋に落ちる・
  4. ほんの少しのタイミングや状況の悪化で二人はすれ違う。
  5. 時が過ぎ、それぞれ現実路線の別の道へ。エマは結婚し子供をもうけ、ライアンは自分のジャズクラブを持つ。
  6. 究極に切ないラストへ。

感想

映画全体のセンスの良さとラストが切なさにやられました。英語が聞き取りにくかったので、日本に戻ったらもう一回字幕付きでみたいです。ミュージカルって、アニーとかレミゼラブルをはじめ「みじめさ」が重要なテーマなんですが、この作品も作品全体にみじめさが漂ってて、最初のほうはそのみじめさというかダサさに共感するようにかわいく描かれているのですが、なによりも重要なのはそのみじめさにラストまで救いがないことなんです。なんというか心のスキを埋めようともがくがどうしても埋まらないものがあるというようなメッセージ。ダンサーインザダークなみの救いのなさ。これが現実です!!人生はみじめなものなんだ!と顔にたたきつけるその勢いに、中盤から圧倒されます。そしてラストに見せる残酷な数分間。心にしこりを残してくれる最高の映画でした。